menu

部会長からのメッセージ

 部会長 大高 章 教授


部会長挨拶

2025年4月より、化学系薬学部会の部会長を務めております徳島大学の大高です。大和田智彦先生の後任として、この重要な役割を担うことになりました。

薬学教育の6年制導入に伴い、薬学における有機化学を取り巻く環境は大きく変化しました。しかしながら、有機化学の重要性が揺るぐことはなく、有機化学を専門とされない先生方にもその価値を十分にご理解いただけるものと確信しています。

さらに、医薬品のモダリティーは低分子から高分子(タンパク質)、中分子(ペプチド・核酸)、そして細胞へと拡大し続けています。特に、中分子を中心とする不安定分子を標的へ送達するDDS技術の開発は、新規モダリティーを有効活用する上で不可欠な要素となっています。これらの医薬品開発における新規モダリティー技術を支えるためにも、有機化学の役割はますます重要になっており、その対象とする領域を広げることで新たな物質的・方法論的イノベーションの創出を通じて、薬学への貢献をさらに深めることができると信じています。

化学系薬学部会は、有機化学の醍醐味を次世代に継承し、発展させることを使命として活動してまいりました。また、薬学会の他部会や関連学会との連携を強化し、アジアを中心とした国際的なネットワークを築く努力も続けています。さらに、薬学の他の学問分野との協力を通じて、有機化学教育が医療において果たす重要な役割を広く伝えることも、本部会に課せられた重要なミッションのひとつです。

加えて、化学の魅力を若い世代、特に中高生に伝えていくことも欠かせません。有機化学の奥深さや面白さをより多くの人々に知ってもらい、未来を担う人材の育成につなげていきたいと考えています。

本部会の活動に対するご理解をいただくとともに、ぜひ当事者意識を持って部会行事へご参加ください。一緒に未来の礎を築き、化学系薬学の発展に貢献できることを楽しみにしております。皆様のご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。

大高 章
化学系薬学部会長
徳島大学大学院医歯薬学研究部 教授